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自動売買システムの「本当」のこと

ここでは、自動売買システムをうまく取り扱うための基本のスタンスを身につけていただくために、自動売買を販売する業者が普段言わない「本当のこと」について解説します。

目次

「完全放置」の本当の意味

自動売買システムは完全放置で取引を行うことができるシステムです。この完全放置、というのは、以下の通り、本来は裁量で取引していたものを完全に自動で取引してくれる、ということが本質です💡


FXの世界では、勝てるようになるまでに多くの時間と労力が必要です。チャートを読み、分析を重ね、実際に取引しながら少しずつ「自分なりの勝ちパターン」を見つけていく。これは、まさにトレーダーの“秘伝の書”とも言えるものです。

FX自動売買システムの価値は、その秘伝の書を最初から使える点にあります。通常は何年もかけてたどり着くはずの知見を、いきなり活用できるのです。これは非常に大きなアドバンテージです。

しかし、たとえ勝ちパターンを持っていても、感情に左右されるとトレードの精度は落ちます。失恋、喧嘩、仕事のストレス…。こうした感情が冷静な判断を狂わせ、大きな損失につながることもあります。実際、多くのトレーダーにとって最大の敵は「自分の感情」なのです。

一方で、自動売買システムは、人間のように感情に流されることがありません。設定されたルール通りに、淡々と取引を繰り返します。これにより、ブレのない運用が可能になります。また、24時間稼働できるのも大きな魅力です。

まだ自動売買システムが存在しなかった時代のトレーダーたちにとっては、まるで魔法のような存在だと言えるでしょう。

「丸投げ」の誤認とその落とし穴

「丸投げ」の意味と誤解を解くために「洗濯機」を例を挙げてみます。例えば、洗濯機の発明で、「洗濯」という家事はとても楽になりました。

発明されるまでは洗濯板を清潔に保っておき、洗濯物を1つ1つ手洗いで洗い、手で絞り….とたくさんの過程を踏まねばなりませんでしたが、ボタン一つで洗剤を入れておくだけで洗ってくれて、今ではついでに乾燥までしてくれるものもあります。

でも、だからといって洗濯機の前に洗濯物を置いておくだけでは洗ってくれないし、洗濯表示を無視してニットやオシャレ着やスーツを洗うともう二度と元の状態には戻らなくなってしまうものもあります。そして、干した後も、洗濯物が勝手に服を畳んでタンスにしまってくれるわけではないんです。

汚れたら洗濯カゴに入れて、洗ったら生乾きの匂いがしないようすぐに干さねばなりません。干した後もほったらかしにしておくと匂いがつくので綺麗に畳んでアイロンをかけてしまっておく必要があります。洗濯機も放っておいたらカビ臭くなるので定期的に掃除も必要です。

….といった具合で、FX自動売買もまさにそれと同じです。

どんなに優れたシステムでも、「何もせずずっと稼げる」のではありません。相場の変化を見たり、設定を見直したり、最低限の管理をする必要がある。それを怠ってしまえば、結局あとで困るのは自分…ということなのです。

多くの方が抱いてしまう「自動売買=”なんにもせずに“稼げる」という誤解は、実際のマーケットにおいても大きな損失を招く大きな要因の1つとなっています。

プロの運用現場では、この思考パターンを「素人の誤解」と呼び、確実に失敗する典型例として認識されたりしています。

よくある失敗例

自動売買システムを取り扱う上で押さえておきたい、「失敗しがちなパターン」があります。これを機に覚えておき、自分が今後その例に当てはまらないように行動と認識を修正していきましょう。

証拠金に余裕がない状態での高レバレッジ運用

高いレバレッジで運用する際は、証拠金は通常よりも多めに準備しておくことが大切です。レバレッジが高いということは、その分、価格が少し動いただけで大きな損失につながるリスクも高いということです。特に自動売買では、複数ポジションを同時に持つこともあり、証拠金がギリギリの状態だと、相場のちょっとした変動で強制ロスカットされてしまう可能性があります。高レバレッジで運用する場合は、必ず証拠金に余裕を持たせておくことが重要です。

高レバレッジで運用する際は、通常よりも多めの証拠金を用意しておくことが鉄則です。「安全運転」の意識を忘れずに。

相場状況を無視した設定継続

自動売買の設定は一度決めたら終わり、というものではありません。相場は常に変化しています。例えば、トレンド相場向けのEAをレンジ相場で使い続ければ、思ったような成果が出ないどころか、損失を招くこともあります。設定は「今の相場に合っているか」を定期的に見直すことが必要です。

自動とはいえ、「状況判断」だけは人間がやることに越したことはありません。

システムの特性を理解せずに運用する

自動売買には、それぞれに独自の設計思想や戦略があります。たとえば「損小利大型」「ナンピン型」「スキャルピング型」など、戦い方が違えば、必要な資金管理やリスクの考え方も変わってきます。しかし、多くの人が「なんとなく良さそうだから」といった理由でEAを使い始め、実際にどんな動きをするのかを把握しないまま運用し続けてしまうことがよくあります。これは、ルールのわからないスポーツにいきなり参加するようなもの。もちろんはじめから完璧に覚えておく必要はありませんが、理解しながら上手に使えるようにしていく姿勢が大切です。

自動売買システム(EA)を使う前には、その戦略やロジック、得意な相場、想定リスクなどをしっかり確認しましょう。運用者の理解と準備が、結果を大きく左右します。

システムの仕組みと盲点を知ろう

ロジックとは何か?

EAのロジックは、特定の市場条件下で機能するよう設計されたアルゴリズムです。「◯◯がこうなって、△△がこうなったらトレード」するといった具合に動作します。

「得意な相場」と「苦手な相場」が必ずある理由

私がEAを使う上で最も重視するのが、そのEAの特性分析です。

データによると、トレンド型EAは2019年以降苦戦している一方、レンジ型EAは安定した成績を維持しています。この背景には「トレンド発生→即反転」パターンの増加があり、AIアルゴリズムや高頻度取引の影響でマーケット構造が変化したためです。

チャート分析の超基本

成功する投資家が共通して身につけているのが、ローソク足とライン分析です。ローソク足は4本値(始値・高値・安値・終値)を一目で把握でき、「陽線=買い優勢、陰線=売り優勢」という市場心理を表します。細かい部分となりますが、トレンドライン判別では、必ず「終値同士」で判断するのが鉄則です。

高値や安値で判断では、正確なトレンド強度が測定できませんので注意しましょう。

プロがやっている“併用”スタイル

上級者の標準的な運用では、15〜20個のEAを同時稼働させます。

システムを併用するのに重要なのは、「相関性の低い組み合わせ」で、ズバリ、「トレンド型×レンジ型」「通貨ペア分散」「時間軸分散」の3軸で構成します。例えば、「Aシステムはトレンド型」「Bシステムはレンジ型」 「Cシステムは、深夜帯取引型」+ “裁量判断”でON/OFFのような感じです。ここは少し難しい内容になるので、うまくいき始めるとそんなふうに回せるようになるんだな、とイメージしてもらうと良いと思います✨

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