今回の課題をすると、チャートの流れや相場の雰囲気が少しずつわかるようになります。
ローソク足だけをじっくり見ることで、上がりそう・下がりそう・迷っていそう…などのサインが見えてくるからです。
たとえば「ヒゲが長い=迷ってる?」「何度も止まる=注目されてる価格かも」など、自然と気づけるようになります。
毎日少しずつ練習するだけで、チャートを見る力が育っていきますよ。
課題1:ローソク足だけで流れを感じてみよう
やること
まずはアプリを起動して、いつものチャート画面を表示しましょう。
MT4やMT5は、為替チャートを見たり取引したりするためのツールです。

チャート上にある、色々な線や数字(インジケーター)をいったんすべて非表示にします。
ローソク足だけを見ることで、今の相場の空気を自分の目で感じ取る練習ができますよ。

- ドル円はアメリカドルと日本円の組み合わせ。
- 日足(ひあし)は、1本のローソク足が1日の動きを表すチャート。
はじめは、動きが比較的わかりやすいドル円の日足から始めるのがオススメです。

直近20日分のローソク足を、ぼんやりでもいいので眺めてみましょう。
「上がってるな」「最近ちょっと止まってる?」「下がりはじめたかも」など、ざっくりとした印象でOKです。

このあと、感じたことをメモしていきます。
どんなことをメモするのか、ポイントを紹介していきます。
メモのかきかた(紙でもスマホでもOK)
チャートを見ながら、以下のことをメモしてみましょう。
1.今のチャートはどう動いている?
最近は上がっているのか、下がっているのか、それとも あまり動いていないのか、全体の流れを見てみましょう。
2.ローソク足の中で「長いもの」はどこにある?
特に背の高いローソク足(上下に長いもの)が出ている場所を見つけてみましょう。 → 動きが大きかった日かもしれません。
3.ヒゲ(上下に出ている線)が長いローソク足はどこにある?
ローソク足の上や下に伸びているヒゲが長いローソク足を探してみましょう。 → 迷っている動きや反発のサインかもしれません。
4.「なんだか迷ってそう…」と感じたところは?
「ここ、上がるか下がるか悩んでるみたい」「動きが小さくなってるかも」など、自分なりに迷いを感じた場所をチェックしておきましょう。
課題2:ローソク足の特徴をピックアップしてみよう
やること
まずはチャートをながめて、気になるローソク足を3つ選びます。
例として、次の3つのタイプをそれぞれ1つずつ探してみましょう。
- 長くてしっかり上がっているローソク足(陽線)
- 長くてしっかり下がっているローソク足(陰線)
- あまり動きがなく、横ばいのように見えるローソク足(十字線)



それぞれのローソク足について、どこにあったか(位置)、その前後で何が起きたかなどを、下の例を参考にしながら書いてみましょう。
見たまま感じたことを、自分の言葉で書いてOKです。
メモのかきかた(記録テンプレート)
日付 | 形(陽線/陰線など) | 実体の大きさ | ヒゲのようす | 自分が感じたこと |
---|---|---|---|---|
6月3日 | 陽線(上がった) | 長い | ヒゲが短い | 上がる力が強そう |
6月7日 | 陰線(下がった) | 短い | 上にヒゲが長い | ここが天井だったのかな? |
6月10日 | 十字線(あまり動いてない) | 小さい | 上下にヒゲあり | 動きがなくて、迷ってる感じかも? |
課題3:線を1〜2本引いて止まりやすい場所を見つける
やること
たくさん線を引くのではなく、まずは気になるところに1本か2本だけ引いてみましょう。
ローソク足が何回も同じくらいの場所で止まっていたり、跳ね返っていたりするところがないか探してみましょう。
そこは、多くの人が意識している「止まりやすい場所」かもしれません。
その線のあたりで何が起きていたか?を見てみましょう。
上がった?下がった?止まった?…いろいろ発見がありますよ。

たとえば、こんな場所に注目
145.000円あたりで何度も止まっていた → たくさんの人が気にしている大事な価格かも?
いったん下がったあと、また上がった場所 → 価格を支えている土台(サポート)になっているかもしれません。
下がったあとに、急に上がった場所 → 大きな買いが入った可能性も。投資家たちが注目している価格かも?
課題4:1枚のスクショ撮ってメモを残そう
やること
線を引いたあとのチャートを、スマホやパソコンで画面を保存しておきましょう。
メモはノートでも、スマホのメモアプリでもOKです。
次のようなことを、やさしく書いてみてください。
書いておきたいこと
ローソク足の動きを見て、どう感じたか?
→「ここは買いの力が強そう」「なんだか迷ってる感じ」など、自分のことばで感じたことを書いてみましょう。
どこに線を引いたか?
→ たとえば「145円のところに引いた」など。
なぜそこに線を引いたのか?
→「何度も止まっていたから」「反発してたから」など、自分なりの理由でOKです。
補足:気軽に取り組んでみましょう
この練習に正解・不正解はありません。
まずは「なんとなくそうかも」と思ったことを、言葉にしてみることが大切です。
そのあと、チャートを見て「本当にそうだったかな?」と確認してみましょう。
はじめはざっくりした感覚でOKです。
「上がってる気がする」「ここで止まりそうかも」など、思ったことをメモしてみましょう。
毎日5〜10分だけでもいいので、同じチャートをくり返し見ることで、だんだんと見る力が育っていきます。